PIOの日記~as a piano lover, as a tutor~

ピアノ愛好家PIOの過去ブログ(2005年~2017年)。足を運んだコンサートのレビュー、日常の想いなどの思い出です。

カテゴリ: ルービンシュタイン国際ピアノコンクール

さきほど、YouTubeの式典動画を見て、
各種の賞を確認しました。

ジュニア審査員賞  CHO Seong-Jin(韓国)

Advanced Studies賞  COLAFELICE Leonardo(イタリア)
(今後の勉強機会を与える賞。22歳以下対象)

ショパン賞     COLAFELICE Leonardo(イタリア)

聴衆賞        MAZO Maria(ロシア)

イスラエル作曲家賞 BARYSHEVSKYI Antonii(ウクライナ)

室内楽賞      CHO Seong-Jin(韓国)
            OSOKINS Andrejs(ラトビア)

古典派協奏曲賞  COLAFELICE Leonardo(イタリア)


**********************

ジュニア審査員が選んだNo.1はソンジン君。
そして、室内楽賞も受賞。
おおお、やっぱり!と思いましたよ。

ソンジン君、この授賞式の前日が
20歳の誕生日だったのだそうです。
サプライズで、ケーキのプレゼントも。
ほんとに、これからが楽しみ。

授賞式の途中、第2次審査結果発表直後の
ファイナリスト6人のインタビューが流れましたが、
ソンジン君は
「優勝するかどうかとか、考えていない。
ただ、いい音楽を演奏したい。もう練習を始めなきゃ。」
といったことを述べていました。
芸術はこうあるべき、とか、オーケストラとの関係とは、とか
壮大なことを言おうとしているコンテスタントもいる中で
素朴な発言に好感を覚えました。


優勝者の発表では、
会場も意外の感でざわめいていたような。
授賞式の幕切れは、ちょっと微妙な雰囲気でした。

審査結果が発表されていました。

1位  BARYSHEVSKYI Antonii(ウクライナ)

2位  Steven Lin(アメリカ)

3位  CHO Seong-Jin(韓国)



私が舌を巻いてしまったチョ・ソンジン君は3位でした。

2位のスティーブン君については、
ファイナルB(協奏曲。彼の曲目はベートーヴェンNo.1)
を聴いて、とてもいい印象を受けました。
ボーナストラックのようについてきた、1次、2次のときの
ソロ演奏(バッハだったか、モーツァルトだったか)も
音の粒がそろった端正な演奏で、
「おお、もっと聴きたい!」
と思いました。

1位の方は…すみません、コメントできません。
2次審査、ファイナルA,B,Cと
ずっとトップバッターで弾いてきた方なので、
少なくとも冒頭部は何度か聴いたはずなのですが、
わたくし、飛ばしてしまうか、
あるいはBGMとして流しただけで、印象に残っていません。

最近、多忙を極めて疲れ気味だった私の琴線には
触れてこない演奏だったのかなあ、、、と。
聴き手である私の側の問題、というか、
私のお耳の感度がわるい、っていうことかもしれません。

結果はともかく、
私としては、いくつかの心に残る演奏が聴けて、
とても嬉しいこの10日間でした。

曲目ジャンルごとの賞、
ジュニア審査員賞については、
コンクールホームページでは結果が見つけられませんでした。
(私がトロいだけかもしれません…汗)
もし何かわかりましたら、改めてアップします。

たったいま、ファイナルC(ピアノ協奏曲の2曲目)、
チョ・ソンジン君の演奏を聴きました。(朝5時半から録画で)

チャイコフスキー ピアノ協奏曲

この耳タコともいえる大曲を
コンクールという場で弾きこなすって、大変だろうな~
なんて思いつつ、例の如くBGMで聴いていたのですが、

途中から仕事の手をとめ、
演奏画像をフルスクリーンにして、ガッツリ視聴に移行。

すばらしかったです。

わたくしただいま、心拍数が上がっております。
この、ハートをガッツリつかむ演奏、
いったい何がどう違うのか。

見事なリズム感でオケと一体となって音楽に乗り
(身体全体で楽しげにスウィングすること多々)、
ピアノソロパートでは、たっぷり歌い、
きめ音はバシっと響かせて、音楽をひっぱっていく…

こんな表現では足りないような気がしますけれど。

会場もスタンディングオベーション。
(でも一部。もっと盛り上がってもいいような…)
オケの人たちも、演奏後
「こいつ、すごいぜ!」
みたいな表情で彼を寓していたように思います。
(これまた、私の思い込みの可能性もありますが)

ファイナルAの室内楽に続き、
このチャイコを聴けただけで、私は満足でございます。

ピアノコンクールの室内楽部門って、
優劣のつけ方よくわからないなぁ……と思っていたのですが、

さきほど録画で聴いた、チョ・ソンジン君の演奏は、
鳥肌ものでございました。

ブラームス ピアノ四重奏曲 ト短調 Op.25

ピアノががっしり底辺を支えるのみならず、
弦楽器をどんどんノリノリにさせていくのがわかりました。
テンポの揺れの息もぴったり。
いやはや、これはもはやコンクールのレベルではありません。
見事な演奏会でございました。

ただものではありません、20歳の若者、チョ・ソンジン。

→ Session 20 Final A

2時間54分ほどの録画ですが、
2分~44分が上記ブラームスです。おすすめです。

コンクールも、いよいよファイナルに入っておりますが、
さすがにここまでくると、LIVEをネットで聴くのは難しいようです。
昨晩は、「will be back soon」の画面のままで、
LIVEではまったく聴けませんでした。

例のごとく、朝もはよから目覚めてしまった本日ただいま、
昨日の二人の演奏を聴いております。

ああ、なるほど~と納得したのですが、
ファイナル演奏開始前に、「ジュニア審査員」7名が紹介されました。
今回初の試みとして、将来ある若手音楽家が審査する
ジュニア審査員賞
なるものが設けられているのだそうです。

実は、ファイナル進出者発表時に、
この賞の候補者(受賞者?)が発表されていて、
日本の尾崎未空さん、工藤奈帆美さん、
そして前回の記事で名前を挙げたスン・ユトン君も
名前を呼ばれていました。

紹介されたジュニア審査員7名、
いずれも観客席で長い手足をもてあましているような、
見目麗しい10代の若者たち(男性6名、女性1名)でございました。

わたくし、この週末もいろいろ予定があり、
じっくり聴くのは難しそうですが、わくわくしますね。


蛇足ですが、
ファイナルのネット演奏を見ると、
室内楽演奏のあと、
録画であると断り書きを入れて、ソロ演奏も放送されています。
ネット中継だけのことなのでしょうか?
なんだか「ボーナストラック」みたいで、ちょっと得した気分。^^

先ほど、何気なくコンクール頁にアクセスしたら、
なんだか妙な雰囲気…
偶然にも、ファイナリストの発表をライブで聞いてしまいました。

残念ながら、日本人コンテスタント3名はファイナル進出ならず。
韓国勢では、チョ・ソンジン君のみ残りました。

6名中5名が男性。
女性はロシアのMAZO Mariaさんのみ。

とっさのことだったので、メモをとる余裕もなく、
発表途中でストリームも途切れてしまったため、
6名全員の名前を今載せることはできません…[E:coldsweats02]
コンクールページは今やアクセス不能です。

びっくりしたのは、
なんと「ファイナルに残らなかった人」から発表し始めたこと。
名前を呼ばれて賞金を受け取るのですが、
ニコニコしている人と、憮然としているひとの差が大きくて、
心中を推し量られます…という感じ。
とはいえ、あまりにブスっとしているのは、いかがなものかと。

2次はほとんど聴けませんでした。
唯一聴けたのが、中国の若手18歳、スン・ユトン君。
生き生きとした演奏で、
片手間聴取者の私の耳をひき(仕事しながらのBGM視聴[E:coldsweats01])、
会場も大盛り上がり。
彼は行けるのでは…と思ったのですが、残りませんでした。

厳しいんだなあ。。。

【追記】
ファイナリスト、次の6名です。

・BARYSHEVSKYI Antonii(ウクライナ)
・Steven Lin(アメリカ)
・COLAFELICE Leonardo(イタリア)
・CHO Seong-Jin(韓国)
・OSOKINS Andrejs(ラトビア)
・MAZO Maria(ロシア)

第2次予選進出者が発表されました。
そして、すでに第2次の演奏が始まっています。

日本人では、次の3名が残りました。

・尾崎未空(18)
・工藤奈帆美(27)
・吉田友昭(31)

未空さんって、ピアニストの尾崎有飛さんの妹さんなのですね。
お兄さんのリサイタルに辛口コメントをしたこともありますが、
未空さんの演奏には情感がこもっていて、好感が持てました。
華奢な少女の雰囲気ですが、
「死の舞踏」の歯切れ良さは見事だったと思います。

工藤さんはアメリカとのダブル国籍。
とても楽しそうにのびのび弾かれているのが印象的でした。

吉田さんはたしか日本音コンの優勝者だったかと。
演奏は聴けませんでしたが。

と、ここで吉田さんのブログにて、次の情報をゲット。

アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノマスターコンクールは、
3年に一度の開催、審査員の弟子は参加不可能、
主に「国際コンクールでの入賞歴が3回以上、18歳から32歳まで」
という基準で書類審査のみで選ばれた30数名が世界各地より集まる。
過去の優勝者一覧には
ダニール・トリフォノフ、
ゲルハルト・オピッツ、
エマニュエル・アックス
と現役のトップアーティストが名を連ねる。


なるほど。
コンテスタント同士、顔見知りが多く、同窓会の雰囲気なんだとか。

第1次予選で印象に残ったことの一つは、
FAZIOLIの響きが豊かだったこと。
「迫力のスタインウエイ、繊細なファツィオリ」
という私の先入観(根拠なし[E:coldsweats01])がみごとに覆りました。

前の記事で名前を挙げたコンテスタントでは
韓国のチョ・ソンジン、ソ・ヒョンミンが2次進出です。
韓国では、もう一人、キム・ジヨンと、男性3名が残りました。
ファツィオリを見事に響かせていた一人が、このジヨン君。
2次進出の16名から6名がファイナリストに選出され、
今月29日まで審査がつづくとのこと。

これからの演奏も楽しみです。

ただいま、イスラエルにて、

ストリーム、快適に見られます。聴けます。(↑上のリンク)
時差は6時間。
現地昼の部(14:00-17:00)ですと、日本時間20:00-23:00
ということで、ライブでちょうど聴ける時間帯。
夜の部(19:00-22:00)はライブはきついですが、録画もあります。

浜松コンクール優勝(前々回)の チョ・ソンジン君とか、
仙台コンクール2位の ソ・ヒョンミン君とか、
ショパンコンクールファイナリストの ホジャイノフ君とか
浜松コンクール2位の中桐望さんとか、

名前を聞いたことのあるコンテスタントが勢ぞろい。
レベル、とっても高いです。
いま、第一次予選の終盤となっています。

40~50分のリサイタル形式の演奏、
コンテスタントによって、全然雰囲気が違うのが面白いです。
また、曲の出来を揃えるのも大変だなあと思います。
リサイタルの一部を聴いて、あら素敵と思い、
あとで録画全体を聴いてみると、あれれ…だったり。^^;

ただ、わたくしこのところ仕事に忙殺されてまして
コンクールならではの超絶技巧曲を鑑賞するには
ちょっと体力がついていけない感じ…
ということで、今回、レビューは控えておこうと思います。
ご興味のあるかた、是非ご自身でネット視聴を!^^

↑このページのトップヘ